知事記者会見 令和6年9月9日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
令和6年9月9日 知事記者会見
令和6年9月9日 記者会見室
わかやまプレ万博のイベント情報について(お知らせ)
資料1(PDF形式 2,731キロバイト)
それでは、定例会見を開きたいと思います。今日は発表事項が二つあります。一つは「わかやまプレ万博」のイベント情報です。お手元の資料のとおりですが、10月12日、13日の2日間で、和歌山ビッグウェーブで(開催)します。ステージイベントは、2025年大阪・関西万博催事検討会議の共同座長をされている、吉本興業ホールディングス株式会社元会長の大﨑さんと(私の)2人でトークセッションをしたいと思っています。その他(別添)チラシにありますとおり、いろいろなイベントを用意しています。特に13日、日曜日の(ステージイベントスケジュールにある)中島さち子さんは、万博のテーマプロデューサーをされている方で、クラゲ館の主催をされています。彼女自身は数学者でかつジャズの音楽家、作曲家で、いろんなパフォーマンスをしていただくとともに、万博の意義についてアピールをしていただけると思います。(開催が)来年すぐですので、ぜひ、県民の皆さんにはご参加をいただいて、大阪・関西万博、特に和歌山ゾーンのいろんな内容についても、例えば、和歌山ゾーンの出展予定者によるパフォーマンスもありますので、関心を持っていただければと思います。これが一つ目です。
「データ利活用シンポジウム in 南紀白浜AI 時代のデータサイエンス」開催のお知らせ
資料2(PDF形式 922キロバイト)
二つ目は「データ利活用シンポジウム in 南紀白浜」を11月15日に白浜で行います。(別添)チラシに書いていますとおり、データサイエンスの第一人者の皆さんに来ていただきます。和歌山県に(総務省の)統計局(統計データ利活用センター)が来ていただいているという意味で、データ利活用については、県としても最大限力を入れています。このシンポジウムにぜひご参加をいただければと思います。
「42 Tokyo×和歌山県 企業・学生交流会」の参加企業を募集します!
資料3(PDF形式 798キロバイト)
話題提供として、42Tokyoは授業料無償で、IT技術者を育てていく、フランス(発)の世界最先端のエンジニア養成機関です。昨年11月に和歌山県と連携協定を結びましたが、今回は和歌山県の企業を紹介して、42Tokyoで技術を学ばれたIT技術者を和歌山県の企業とマッチングするということを10月7日に行いたいと思っています。
以上、3点をご報告しました。
質問と回答
NHK:万博に関連しての質問ですが、以前会見の中で、小中学校の生徒さんを万博に招待するという事業で予算をつけられたと思います。8月末までに一度調査をして、どの程度参加意向があるかをお調べになるというお話だったと思いますが、今のところ取りまとめの状況はいかがでしょうか。
知事:半分ぐらいの学校がご希望されていますが、詳しい数字になりますので、万博推進課長から説明させていただきます。
万博推進課長:アンケート調査の現状ですが、大体75%ぐらいの学校から回答が返ってきていまして、そのうち55%ぐらいの学校が参加を希望されています。20%ぐらいが検討中ということで、参加しないが25%ぐらいという状況になっています。引き続き、残りの25%の回答のない学校についても意向を確認してまいりたいと考えています。
知事:参加を希望されていない学校には、場所が遠いと日帰りが大変難しいということで、一泊しないといけないところについては、そこまでの補助が用意されていないというようなことも原因の主なものだと聞いています。あと、二つありまして、一つは先生方が教育旅行の場合は、予め下見をしないといけないのですが、できれば開会前に下見をしたいというご要望があるのを今、関西広域連合として日本国際博覧会協会にお願いをしているということ、それからこども達がバスで行った場合に、バスの停まるところから会場まで少し長い距離を歩く場合があるのですが、特に小学校低学年で、例えば小学校1年生だと、この間まで幼稚園児だったわけですから、長い距離を歩かせるのはどうかということで、そういう場合は支援学校の生徒さん達はゲートに近いところでバスを降りられるような配慮をしていただいているので、小学校低学年にもそのような配慮をしていただけないかというようなことについて、関西広域連合を通じて、細かい点について申し入れをしているところです。
NHK:関連ですが、回答があった内の半数以上は参加を希望されているということで、数字の受け止めと、万博にこども達が行くことでどういった効果を期待されているのか、2点を教えてください。
知事:(回答のあった学校の)半分が(参加の)ご希望いただいているのは大変ありがたいことで、学校のそれぞれの判断ですが、県としては受け皿だけを用意するという中で、半分の学校が今のところ希望しておられるのは大変ありがたいと思っています。私がそうだったのですが、中学2年生で前の大阪万博に行き、初めて海外のパビリオンに触れて、国際的な感覚というか、世界にはいろいろな国があるのだなというのをすごく鮮烈に覚えていて、それが自分も国際的な仕事もしてみたいと思った遠因になりました。こどもさん達にはそういう国際的な出会いとか、新しい技術、それから今回はSDGs的なものもたくさんあると思いますので、そういうものと出会っていただくことで、彼ら、彼女らの自分たちの将来に向けて、大きな影響を与えていただける機会になればいいなと思っています。
日刊工業:2番目の発表事項の「データ利活用シンポジウム in 南紀白浜 AI時代のデータサイエンス」に関連して、直接関係はないのですが、知事のお考えとして、この時代のAIだとかデータサイエンスというものに対しての重要性についてのお考え、何か和歌山の産業だとかにどういうふうに活かしていけるのかみたいなイメージ、あと県として例えばAIを使って何か取り組まれているかだとか、産業に対する支援策などちょっとふわっとしたお話ですが、お考えをお願いします。
知事:私は素人ですので、私の想像を超える世界が今出現していると思っています。生成AIを活用していくというのは、私どもにとっては避けては通れない道だと思っています。実際、県庁でも以前(令和5年12月20日)発表しましたが、ルールを決めて県庁の各部署で生成AIを使っていただいています。まだ全体的な調査はしていませんが、ある程度フィードバックいただいたところで非常に業務の短縮に繋がったとか、非常に便利に職員の皆さんには使っていただけているというふうに理解しています。
それから、AIを活用するためにもデータはとても大事になってきています。実はデータサイエンスが大事というのが叫ばれたのが、ちょうど2000年頃でした。私は当時の通産省に出向していまして、情報処理システム開発課長をしていました。その頃から(データサイエンスが)言われ始めて、その後国会議員になって2012年に大臣政務官(に就任)しました。まさに2010年ぐらいからデータサイエンスの重要性がすごく叫ばれていたのですが、ちょっとその後中だるみがあって、それから10年経って、今、大変脚光を浴びているわけです。ひょっとしたら日本が出遅れてしまった原因の一つが、2010年代初頭にせっかく盛り上がったデータサイエンスの重要性について、どこかで政府、或いは民間企業も含めて失速してしまった感があって、それをこれから取り戻していくということだろうと思います。そういう意味では、データの重要性というのも言わずもがなでありますが、それが中央省庁の地方移転で和歌山県に統計データ利活用センターが来ていただいたということは本当にチャンスです。今、和歌山県立医科大学などといろいろな連携をしていただいていますが、さらにこれを民間企業にも広げていって、和歌山の企業を中心に、データサイエンスの重要性を県としても後押しをしていきたいと考えています。
朝日:コスモパーク加太の企業用地ですが、去年末にはグーグルの関連会社に売却が決まりまして、今回、こんぶの商品で有名な株式会社くらこんさんに売却の見通しとのことですが、名のある企業が相次いで来ていただいているということで、これについての知事の受け止めを一言いただけませんか。議会に諮る前でお答えにくいかもしれませんが、よろしくお願いします。
知事:今、おっしゃっていただきましたグーグルのグループの会社がかなり広い面積を購入いただくということが決まり、我々にとって負の遺産だったのですが、後処理については方向性が見えてきました。今後、今おっしゃったことも議会に諮った上で、ご了承いただきながら(進めていきたいと思います)。この後、処理がほぼ終わるということで、担当していた組織もいずれは解散をしていくというような道筋ができ、県民の皆様にとっては本当に負の遺産で長年(処理が)かかりましたが、これは本当に担当職員が頑張って営業活動もしていただいて、ほぼ解決の目処がついたということについては安堵しているというところです。
NHK:発表項目外になりますが、田辺市の認可外保育施設で生後5ヶ月の赤ちゃんが亡くなった件です。監督などの業務部分は田辺市の方に委託されているものの、一応所管は県だというふうに理解しています。まず、事案についての受け止めと、検証委員会が9月5日から開かれてようやく始まり、発生から(開催に)14ヶ月ほどかかっている期間の長さについて、2点について知事の受け止めを教えてください。
知事:これは、大変痛ましい事故で、お亡くなりになった方も本当にお悔やみ申し上げます。さらにご遺族の皆さんの心痛を思うときに、本当に残念でなりません。
一方で、県の所管ですが、指導監督は市町村に委任をしているわけです。検証委員会も本来であれば田辺市がお作りになるということですが、今回は田辺市から、田辺市の行政についても併せて検証してほしいというお申し出がありました。それではということで県が検証委員会を設置させていただくことになりました。なお、これまで報道の皆さんにも表に出なかったということ、検証委員会についてのスタートがこのタイミングになったことは、あくまでも警察当局が捜査をされていましたものですから、警察当局との関係で、またご遺族のことも考慮して、我々としても真摯に対応してきた結果というふうにご理解をいただければと思います。今後は、捜査当局とできるだけ協力して(いきます)。今後の捜査の進展がどのような形になるか分かりませんが、警察当局も資料等、そう簡単に外部に出すわけには行かないというのは理解をしています。今後の捜査の進展について、我々もしっかりと検証し、二度とこういうことが起きないように、一定のどこかのタイミングで捜査当局からもご協力いただいて、再発防止に努めていきたいと考えています。
NHK:重なる部分もありますが、検証委員会の専門家の方5人で再発防止案といいますか、内容を取りまとめられるということでしたが、動き出した検証委員会について、どういうことを期待されますか。
知事:まずは、原因究明です。これも捜査当局との関係で、どの程度の情報を検証委員会にいただけるか分かりませんが、慎重に考えていきたいと思っています。従って、いつまでにどういうタイミングということは申し上げるわけにはいきません。まずは事実関係をしっかりと把握できるように、県当局としても事務方として努力をしていきたいというのが今の状況です。