知事記者会見 令和6年5月29日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和6年5月29日 知事記者会見

令和6年5月29日 記者会見室

知事のロサンゼルス訪問

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 それでは、定例会見を行います。発表事項が4つです。一つ目が、ロサンゼルス訪問の報告をさせていただきたいと思います。主な目的が三つございまして、資料にはいろいろ書いていますので、後ほど見ていただければと思います。

 一つ目は、南加和歌山県人会の皆さんとの交流です。昨年、(県人会)世界大会が開かれた時に、南カリフォルニアの和歌山県人会の皆さんが約100人、最大の規模で参加いただき、大変有難かったので、今回、南加和歌山県人会の皆さんにお礼のご挨拶ということで行ってまいりました。その際、谷洋一県議が和歌山県議会南北アメリカ諸国友好議員連盟会長をしておられまして、谷会長を含めた5名の議員団の皆さんともご一緒させていただき、県人会の皆さんと友好を確認してきたのと、2028年の第3回(県人会)世界大会への参加をお願いしてきたということです。その中で、私も初めて行ったのですが、ターミナルアイランドという漁師町があり、戦前3000人近い日本人の方がそこで暮らしておられ、ほとんどが和歌山の方だというふうに聞いていました。大変、漁業で成功されたのですが、第二次世界大戦のパールハーバーの後、漁民の男の方は船に無線があるということで、すぐに逮捕され、残されたご家族も収容所に入れられた。ターミナルアイランドは海軍基地になり戦後も戻れないというような歴史を勉強させていただき、これは二つ目の目的の全米日系人博物館と和歌山県立近代美術館との姉妹美術館提携とも関連します。
 二つ目のミッションですが、移民の歴史をきちんと全米の皆さんにお伝えいただいている全米日系人博物館のアン・バロウズ館長と県立近代美術館の山野英嗣館長で調印式が行われ、立会人として出席させていただきました。県立近代美術館からは担当学芸員も出席しました。今、言いましたが、第二次世界大戦で非常に不当に資産を処分されたり、強制収容所に入れられたことは、レーガン政権の時に米国政府が米国議会で検証した後、その非を認めてお詫びをした上で、1人2万ドルの賠償金を支払ったという歴史も全米日系人博物館に展示をされていました。いろいろ問題がありましたが、過去の歴史の誤りを自ら認めて、きちんとした処理をしたというのは、やはりアメリカという国の民主主義の根強さというものを感じて帰ってきたところです。
 三つ目は、資料に書いていますが、いわゆる、ドン・キホーテさんの子会社の現地大手スーパーマーケットさんが和歌山フェアを(開催)し、和歌山県産品の販売を強化していただいているので、応援に行って参りました。ドン・キホーテさんはアジアですごい展開をされていますが、北米にも(販路開拓に)チャレンジされています。これで分かりましたのは、その中で日本物産の高級品を特に売っていくという戦略を現地の会社が持っておられまして、その意味で、和歌山のものも非常に人気があるということでした。生鮮の冷凍もそうで、(人気のあるものは)たくさんあるのですが、驚いたのは本当に小さい袋で800円するグリーンソフトの飴が一番人気があるということです。これまで我々の国際課はアジアを中心に、ずいぶん活躍してきましたが、今後は北米についてもいろんなチャンスがあるのではないかと思います。もちろん文化交流、美術館同士の姉妹提携は滅多にありませんが、文化交流、青少年交流に加えてビジネスマッチングという意味でも、北米にも和歌山県として力を入れていきたいと思いました。実際、日米文化会館というのがロサンゼルスにあり、そこで来年1月に高野山の精進料理を昼と夜100食ずつ、5日間で1000人分を提供するイベントをされるので、県としても国際課が応援をすることで、一つのきっかけになるのではないかと思っています。詳細は、担当課に聞いていただければと思います。ロサンゼルス出張については、以上です。

「令和6年能登半島地震」による石川県鳳珠郡能登町への職員派遣を終了します

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 それから、能登半島地震におきまして、県職員、市町村職員も含めて延べ総数2560人、うち市町村893人の活動を行ってまいりましたが、5月31日をもって終了することをご報告したいと思います。

和歌山県アンテナショップ「わかやま紀州館」がリニューアルオープン!!

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 三つ目ですが、和歌山県アンテナショップ、「わかやま紀州館」のリニューアル(オープン)があり、6月7日に記念式典を東京で行います。ぜひ、ご取材していただければと思います。ゲストは和歌山県出身俳優の岡本玲さんにおいでいただきます。(資料の)2ページ目を見ていただきますと、わかやま紀州館のデザインが大きく変わり、売り場面積も倍になりました。有楽町の地下1階で、大変良いロケーションにあるので、これまでもリピーターの方がたくさんおられて、売り上げ等については、かなり増えてきていたので、さらに売り場面積を倍にして和歌山県産品を首都圏で発信をしていきたいという趣旨です。ちなみに、ぜひ見ていただきたいのは、これまでの田舎の出店みたいなデザインから、ちょっとだけあか抜けしたデザインになっていると思います。ぜひ、ご取材に来ていただければと思っています。

第18回自治体国際交流表彰(総務大臣賞)を受賞しました!~和歌山県-インド共和国マハラシュトラ州との交流~

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 それから、もう一つ、これは先ほど申し上げました国際課関係ですが、第18回自治体国際交流表彰(総務大臣賞)を受賞させていただきました。内容は和歌山県とインド共和国マハラシュトラ州との長年の交流について、ご評価をいただいたということです。これは、今の国際課長を初め、歴代の国際(交流)関係の先輩職員の皆さんが脈々と縁を繋いで、マハラシュトラ州には職員も派遣するような関係を築かしていただき、このこと自体が評価されたということで大変喜んでいます。私も本音で申し上げますと、2年前に就任して本当に驚いたのは、和歌山県の国際課関係はもちろん食品流通、企業振興もそうですが、非常に語学が堪能で国際的なセンスのある職員が大勢育っていて、30年、40年、歴代和歌山県庁の組織として国際的な業務を脈々と続けられてきたということを高く評価したいと思っていましたところ、今回総務大臣にもお認めいただいたということです。そういう意味では県立近代美術館もロサンゼルスにある全米日系人博物館と提携ができたのも、学芸員の皆さんの中にインターナショナルなセンスのある方がおられて、そういう関係を持たれたことに、私も感謝を申し上げたいと思います。

和歌山県こども食堂応援ネットワーク設立記念シンポジウムを開催します

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 それから、話題事項につきまして、既に資料提供していますが、こども食堂応援ネットワーク設立記念シンポジウムということで、湯浅誠むすびえ理事長をお招きして、6月5日13時30分、基調講演とパネルディスカッションで開催したいと思っています。ぜひ、ご取材をいただければと思います。

梅雨や台風が来る前に確認を!~風水害への備えをお願いします~

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 それから、二つ目も資料提供していますが、県民の皆様に梅雨の雨による災害、或いは台風等に対する備えについて、私どもとして情報発信させていただいたということです。まさに昨日(5月28日)は大事にはなりませんでしたが、昨日は近畿ブロック知事会議が12時から三重県伊賀市で開催予定でした。午前中は先方から中止のご連絡がありませんでしたので、一応出発はしたのですが、特に、徳島県が線状降水帯の可能性があるということもあり、(会議が)中止になりました。近畿全体で大きな被害はありませんでしたが、今後、週末に台風がきますが、去年6月2日の反省に基づいて、しっかりと防災準備を県、市町村、もちろん県民の皆さんにもお願いしたいということで発信をさせていただいたところです 
 以上です。

質問と回答

読売:石川県への職員派遣の終了の件で、約半年程度に渡って職員さんを派遣されてきましたが、一つの目的として県防災計画の見直しに向けて、知見を集めるというのがあったと思います。その辺り、今後、派遣された職員さんの知見をどのように集約して防災計画の見直しをしていくのか教えてください。

知事:危機管理部が今作業に入っています。実際に、要所、要所で(現地へ)行っていただいた職員のヒアリングをしたり、危機管理部自身もリエゾンで出していますので、これを夏ぐらいに、ある程度事務的に取りまとめたものを私のところで検討をさせていただいて、中間報告という形で秋頃を目途に取りまとめたいと思っています。

朝日:国際交流表彰(総務大臣賞)についてお伺いいたします。この長年の協定によって、和歌山県にとってどういった影響や効果があったのか、この受賞を機に今後どのような催しを行っていくのか、2点についてお伺いします。

知事:マハラシュトラ州は、インドでも経済的に一番大きい規模の州です。人口も1億人を超えるので、私どもとして姉妹提携していただいて大変ありがたいと思っていいます。(姉妹提携は)元々、観光の取組から始まりました。従って、職員も現地の観光局みたいなところ、外郭団体ですが、そういうところに派遣をさせていただきました。ご存知だと思いますが、アジャンター石窟、エローラー石窟群とかあるところです。ですから、世界遺産の繋がりで観光からスタートしました。
 (それから)青少年交流に入り、特に、和歌山県のレスリングの高校生が交流したりと、ずっと青少年交流をやっているものですから、インドの皆さんの活力みたいなものをもらってきました。

 (それから)インドはやはり距離的な遠さもあったものですから、これまでASEANに比べると日本全体もそうですが、和歌山県もビジネスという意味では、なかなか大きな協力体制が取れませんでした。この受賞を機にさらにビジネスマッチングを強めていきたいと思っています。
 それから、去年出張した時もそうだったのですが、IT技術者、IT人材の交流、IT人材に和歌山に来ていただくというようなことも去年からスタートさせています。そういうビジネスの方に力を入れていきたい。もちろん今までやっていた観光、青少年交流、文化交流は引き続き(力をいれ)、加えてビジネスの方にも力を入れたいということです。

日刊工業:2点聞かせてください。ロサンゼルスの話で和歌山県の特産品の販路に関して、知事も訪問されて意見交換した上で、和歌山県の特産品の海外でのポテンシャルと、販路を拡大する上での課題、期待みたいなことをコメントでいただけますか。

知事:今回、例えば、生鮮などは当然、冷凍で持って行っているのですが、割とまだ小規模でした。現地で言いますと、ドン・キホーテの子会社マルカイの大きなスーパー、東京セントラルがやっています。和歌山の物産の可能性は非常に高い、非常に品質もいいということで、北米のお客様は値段が高くても安全性、品質ということで日本産品に対して非常に高い評価をしているそうです。これは和歌山のものには限りません。日本産品で非常に高くてもいい物は売れるということで、積極的に展開していきたいという会社の方針に、我々は和歌山県産品を売り込んでいきたいと思います。それは我々の努力だと思いますが、ご存知のとおり、(和歌山県産品で)いいものはたくさんあります。これまで例えば香港とかアジアのマーケットではものすごくいろんなものが売れているので、それを北米の嗜好に合わせて、これから積極的に売り込みをしていきたいと思っています。これは食品流通課が担当ですので、ぜひ後ほどご取材いただければと思います。

日刊工業:もう一点、防災に関して、現在和歌山県全体で防災、特に台風のシーズンになりますが、台風に関する防災の現状課題と、今年度新しく何か始めるようなことがあれば教えてください。

知事:去年から始まった、市町村へのリエゾン派遣、それからリアルタイムで回線を繋ぎっぱなしにして、例えば、県庁、市町村、消防関係、それからJR、電力、ガス、要するにインフラ関係、そういう担当者の間で回線を繋ぎっぱなしにして、情報共有を始めました。それを強化していきたいと思っています。元々のベースに基本的ないろんなやり方をさらに強化していくことだろうと思います。あと、県防災体制も去年組み替えて、弾力的、機動的に県庁組織全体を動かせるようにしました。(災害の発生を)望みませんが、仮に何か災害があった時には、準備したそれらの備えを挑戦してみるということになろうかと思っています。

読売:台風関係で何点かお伺いします。(6月)2日で線状降水帯を県が初めて経験した大雨から1年を迎えます。県にとって去年の災害がどのような経験をすることになったのかという振り返りと、あと1年を迎える受け止めを知事からいただけますか。

知事:線状降水帯による大きな被害は初めてに近いケースだと思います。紀伊半島大水害はまた別の大きな災害でしたが、線状降水帯が紀北に来たのが初めて、特に従来大きな災害が最近なかった場所でしたので、いろんな教訓を学びました。その上で、今年から気象庁が全体ではなくて、地域ごとに線状降水帯予報をしてくださるようになりました。昨日(5月28日)も確かどこかで発令されたと思います。そういう意味では、気象庁の線状降水帯の予報精度が上がったのは大変な朗報です。そういう情報を使って、さっきも言いましたように関係者が全員リアルタイムで情報共有ができる体制の中で、去年の線状降水帯の教訓を踏まえて、線状降水帯の対応を早めにやっていくことだろうと思っています。例えば、昨日も和歌山県で休校の学校がいくつか出ましたし、途中で授業を止めて、帰宅させた学校もあります。昨日は雨の規模が少なかったので、大きなことになりませんでしたが、仮により大きな線状降水帯が来た時も、同様に去年の教訓から早めに休校を決定し、或いは、早めに学校から下校させるとかというようなことを新しい防災体制の中で、しっかり取り組んでいきたいと思っています。

読売:もう一点、雨の災害は地震に比べて、地震は衝撃的に肌で住民の皆さんが感じるので、すぐに避難に繋がりやすいかと思いますが、雨災害の場合は予報があってじわじわと危険性が高まってくるというところで、住民の皆さんには避難をどのタイミングでするのかというのが、判断が難しいところがあるかと思います。避難の呼びかけについて少しコメントいただけますか。

知事:それは、去年の教訓で、当然市町村が中心にするのですが、できるだけ明るいうちに避難するとか、空振りをしてもいいから早めに避難をしていただくことは市町村防災担当者は肝に銘じておりますので、そのような周知徹底をしていきたいと思っています。その際に、例えばドローンを使った呼び掛けとか、ドローンを使ったいろんな防災体制についても研究していますので、住民の皆さんには、できるだけ早期の避難を積極的に呼び掛けていきたい。県としてもそのように市町村と相談しながら進めていきたいと思っています。

読売:もう一点、大雨の時に行政も去年の災害を踏まえて連携を深めたり、対策を見直したりしています。住民の皆さんにも情報を気にしてもらうとか大切になってくると思います。雨災害、1人でも犠牲者が少なくなるように、それぞれの役割でどういう心構えで臨んでいくべきか、知事のお考えはどうでしょうか。

知事:それが、今日お配りしている(資料)「梅雨や台風が来る前に確認を!」という、これがまさに私どもの考え方です。これを県民の皆様にぜひ周知徹底をしていきたいというふうに考えています。内容については被りますので、これ(資料)が住民の皆さんに対する思いです。ぜひ、報道等よろしく周知にご協力をいただければと存じます。

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