知事記者会見 令和5年7月11日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和5年7月11日 知事記者会見

令和5年7月11日 記者会見室

令和5年度「和歌山県子供食堂支援事業補助金」の募集を開始 
 子供食堂交流会を開催

PDF形式を開きます資料1(PDF形式 1,633キロバイト)
 それでは、定例会見を始めます。まず、発表事項ですが、お手元(の資料)にあります、和歌山県子供食堂支援事業補助金の募集開始の案内です。これは、補正予算の議決を先月いただきました時に、目玉の一つとして事前の会見もさせていただいた通りで、中身はその際にご説明しましたが、再度簡単に説明します。
 現在、和歌山県下では、50の子供食堂があります。小学校区が全部で約200あるので、できれば全ての小学校区に、子供食堂が一つはあるような形にしたいということで、今回、新たに子供食堂を設置する場合に、設備の購入や改修に(上限)40万円、(補助率)10分の10の補助金です。
 それから、子供食堂と言いますが、もともと、多世代の皆さんが集まる場所を作るのが子供食堂の主な目的で、全国組織の「むすびえ」さんも、そのような形で全国で指導されています。和歌山県としても、多世代が集まる或いは学習支援をするなどの場合は、さらに20万円を上乗せする。
 さらに、新規ではなく、すでにある50の子供食堂を運営している団体にも、多世代の運営にするとか学習支援をする場合は、上限で20万円の補助が、(補助率)10分の10追加でもらえる形です。
 申し込みは、7月11日からになります。ぜひ、関係者の皆さんはこぞって応募していただいて、一つでも多くの子供食堂ができて、多世代の交流ができる場を作っていただければと思います。これが発表事項です。

株式会社Respawn(リスポーン)が和歌山市と白浜町にサテライトオフィスを同時に開設

PDF形式を開きます資料2(PDF形式 854キロバイト)

 話題事項が二つあり、一つは、株式会社Respawn(リスポーン)というITのシステムエンジニアリングサービスの会社ですが、和歌山市と白浜町に、同時にサテライトオフィスを開設されます。調印式を7月21日の金曜日に県庁で行い、尾花和歌山市長、井澗白浜町長に同席をいただくことになっています。

第9回アジア・オセアニア高校生フォーラムを開催

PDF形式を開きます資料3(PDF形式 453キロバイト)
 それから、第9回アジア・オセアニア高校生フォーラムですが、新型コロナの関係で、4年ぶりに対面での開催です。アジア・オセアニア地域の17の国や地域の高校生が、3泊4日の英語合宿を、和歌山県からの24名、県外から募集した中から選ばせていただいた5名で、若者たちの交流、しかも4日間英語でやります。私も、議員の時に、新型コロナ前の回に出させていただきましたが、大変素晴らしい会合で、高校生達がすぐに仲良くなるのを横で見ていて、大変、心が熱くなりました。今年は、主催者として参加したいと思っています。
 以上です。

質問と回答

産経:子供食堂の件です。前回の発表時に、1年毎に50ヶ所ずつ、3年間で150ヶ所という目標を言われていました。今回、(申請数が)予定超過時点で募集終了となっていますが、目標自体の変更はないですか。

知事:変更はないです。今年の補正予算の事業で、令和5年度に50を目指し、できれば、令和6年度、7年度も、財源を工面して同様の事業をしたいと思っています。

産経:子供食堂交流会が8月に行われます。目的は、(子供食堂を)立てようとしている方だったり、すでに設置されている方の交流などで、機運を醸成していこうという趣旨だと思います。一方で、子供食堂は、設置の時のスタート資金はもちろんですが、ずっと続けるためには、食べ物の循環や継続的に地域の支援をもらえるような仕組みづくり、エコシステムを作っていかないといけないという観点があると思います。例えば、企業のフードロスや自治体の備蓄品の賞味期限切れ(前)を流用するなど、そういうところのお考えや今の計画、現状はどんな状況ですか。

知事:まず、運営については、もともとボランティア的な活動です。私自身、NPO議員連盟の事務局長を長年やってきて、NPOについてライフワークにしていますが、運営については、まさに寄付を募る。実際には、食料品、お米、野菜を近くの農家からもらったり、或いはフードロスにならないようにいろんな企業から寄付をいただいたり、まさに民間の知恵と力でやっていただくのだろうと思っています。そのためにも、実は、休眠預金等活用法による休眠預金の支援があり、まさに今申し上げました全国組織の「むすびえ」さんが取りまとめをやっているので、そういうところを利用していただく。こういう運営については、あまり官がああだこうだと言うのは、私は間違っていると思っています。
 ただ、一方で、ご指摘のように、市町村や県が備蓄している防災の観点からの食料品等については、賞味期限前にリサイクルをやっているので、行き先の一つとして子供食堂を対象にするのは、大変いいアイディアだと思います。やっているところも多いと思いますが、やっているかどうかも含めて、もう一度再確認して、それを進めるように、県としても取り組みたいと思います。

NHK:子供食堂に関連してです。予算の際にもお伺いしたと思いますが、冒頭で、多世代の交流を促せればというような趣旨のお話があったと思います。子供食堂の役割は、大きなものがあると思いますが、子供の居場所だけではなく、地域の拠点になることが大切だという部分、背景と理由も併せて教えていただけますか。

知事:まず、もともと、所得の低い(方の)子供達が、栄養の問題或いは一人で食事するのを助けようというところからスタートしていますが、特段、所得の低い方に限ると、行きにくくなったりすることから、すぐに全ての子供が対象になりました。その上で、やっている方たちはボランティアで、近くのおじさんやおばさんが集まってやっていますが、その時に、一人住まいのお年寄りの方がお近くにいる場合に、一緒にやろうではないかということが、自然発生的に起きてきました。これは、和歌山市内でもそうですが、子供は無料、大人は300円、みたいな運営をしています。そうすると、結構、ボランティアで手伝ってくださる高齢者の方もいれば、300円を払って、一緒に中に入って、子供と遊んでいただいたり昔話をしていただいたりというのが、自然発生的にできてきて、それを、「むすびえ」さん達が(支援しています。)今、全国的に、多世代で交流する拠点がどんどんなくなってきているし、3世代で居住する大家族も減ってきている。私が子供の頃は、比較的、地域にそういうコミュニティーが普通にありましたが、それをもう1回復活するという意味があろうかと思います。子供にフォーカスするだけではなく、地域全体でコミュニティーを作っていく一つの手段としては、とてもいいのではないかと考えています。

読売:先日、紀伊半島知事会議が奈良県で行われた中で、大規模広域防災拠点のお話が出ました。奈良県知事から、可能性として、南紀白浜空港をその拠点にするというお話も出たと思いますが、今、岸本知事として、その案に関する実現の可能性というか、率直な受け止めを教えていただけますか。

知事:山下奈良県知事からの提案は、従来の五條に大規模な広域防災の空港拠点を作る計画を断念する。一方で、関西地域の伊丹空港、八尾空港、南紀白浜空港が、南海トラフ等の災害から免れる場所なので、その三つを対象に、広域な防災の拠点空港にしてはどうかという提案がありました。これは、一見三重県知事とも、提案として受け止めて勉強を始めましょうとなっています。
 私自身は、南紀白浜空港は、絶対に津波の影響はありませんし、地盤も強いし、液状化もしません。そういう意味で、2,000メーターの滑走路があるので、まさに、紀伊半島の南の、直接、津波が短時間で来て大きな被害が想定される場所の受援の基地として、和歌山県も私たちも考えてきたわけです。それが、支援もするというような形になり得るのか、なり得ないのか、どういう形で三重県や奈良県に救援に行けるのかについては、しっかり勉強はしてみたいと思っています。
 ただ、現在、大規模な防災空港の拠点になっても、一切、国の支援がありません。イニシャルコストもランニングコストも支援する財政的な裏打ちがないので、その点は、結構大きなハードルになるのではないかと考えています。受援であれば、県としては、県民の命と暮らしを守るために最大限の努力はできますが、さらに支援というのを、できればいいのですが、我々の身の丈に合っているのかどうか、それも含めて検討はしていきたいと思います。

共同:政府が実施を決めたマイナンバーの総点検に関してですが、全国知事会は、政府に財政支援と具体的な作業スケジュールの提示を求めました。総点検となると、和歌山の自治体でも膨大な作業が発生すると見られますが、総点検をする上で、知事が、改めて必要だと思うこと、県内の各自治体に対してどのような支援ができるとお考えですか。

知事:まず、作業の全体像が全く示されていないので、何をどう総点検するのかをお示しいただく必要があると思います。つまり、(マイナンバーカードを)持っていらっしゃる方の、いろんな紐づけされているデータが本当に正しいのかどうかを調べろというようなことなのかもしれませんが、全体の枠組が分かった上で、それに関する費用はどうするのかということになってきます。これは、私どもが全国知事会を通じてお願いしているのは、追加的な作業なので、人的にも財政的にも、追加の負担についてかなり掛かると思うので、そこはぜひ国でご負担いただきたいということに尽きると思います。

関連ファイル

このページの先頭へ