知事記者会見 令和3年7月28日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
令和3年7月28日 知事記者会見
令和3年7月28日 記者会見室
「県民の皆様へのお願い」~ 特に今、お願いしたいこと ~
それでは、今日の記者会見をいたします。発表事項は、発表と言えるかどうか分かりませんが、新型コロナの関係と、南紀熊野ジオパーク探偵団を募集しますので、それを発表させていただきます。
まず、新型コロナですが、皆さんご承知のように、結構、全国的にかなりの爆発になっています。中心は首都圏ですが、京阪神もかなりの水準になってるし、次々と矢が飛んできますから、和歌山もかなり感染者が増えてる状況です。
和歌山では、矢は飛んできますが、それを放置するとどんどん広がる、例えで言うと、火矢みたいなやつが飛んできて、ウワーッと燃えますからバッと抑えていくというような感じで、懸命に努力をしているのでこのぐらいで止まっていますが、今日なども、昨日より遥かに増えていくので、この辺で止めないといけない状況です。
県民の皆さんには、県の保健医療行政が頑張りますから、安全な生活、安全な外出をしてもらったらよろしいという、基本的な考え方は現在のところ変わりありませんが、改めて、個々の話について、やっぱり注意喚起をしておきたいと思います。
中身としては、安全な外出、安全な生活です。今までたくさん出していますが、この時点で特に強調したいことが六つあります。
一つは、先週から我々お願いしていますが、オリンピック・パラリンピックは、家族など普段から会う人と自宅で応援しましょう。一人でもいい。逆に言うと、割と良い話として捉えられていたような、酒場などに集まって、みんなで応援をして盛り上がるというのがありました。オリンピックもそうだし、ワールドカップもそうだし、たくさんありますが、それは今回ちょっと危ないので止めとこうというふうに、皆さんにお願いしたいと思います。そういう飲食店にも、できるだけ協力してくださいというお話を県当局からしており、割合、そのような方向でやっていただいています。飲食店に限らず、例えば、誰かの家に集まって、10人、20人で大騒ぎ(する)というのも、やっぱり同じ効果ですから、それも含めて、オリンピックは、それぞれで熱心に観戦しましょうということをお願いしたいと思います。
それから、東京とか大阪などでの会食は止めましょう。今、注意が出てる、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置区域については、不要不急の外出は控えましょうというふうに言っていますが、行ってすぐ帰ってくるのはあまりうつらないんですが、特に、そこで会食するのは、かなりうつりやすいので、お仕事あるいは用事はお止め立ていたしませんが、「せっかく来たんだからまあ一杯」というのは、ちょっとお止めになった方がいいのではないかというふうに申し上げたいと思います。
帰省については、在住地の感染状況を踏まえ、すなわち、元々、今いらっしゃるところでものすごく感染が広がっているならば、慎重な行動をして欲しいというふうに思っています。実際、止めろというふうには言いにくいのですが、慎重に考えてくださいということです。現実に、すでに帰省しておられる方で、どうもうつったみたいというのが出てき始めてます。これからお盆の季節で、(帰省が)一番本番になりますから、例えば、家族の面倒を見なければいけないとか、あるいは仕事とか、そういう方はしょうがないと思いますが、ぜひ、慎重にお願いしたいというふうに思います。
併せて、ワクチンが結構進んできました。高齢者に関しては、少なくとも一回目を打ってる人がたいそうだと思います。何らかの事情で遅れてる人もいますが、こんなのは大体強制ではないので100(%)にはならない。今、一回目に関しては、86とか7とかいってるし、二回目も70数%ぐらいまでいってますので、高齢者に関しては打ち終わりつつあるというふうに考えてもよろしいかと思います。ただ、ワクチンを接種してもうつる人もいます。公式発表では、ファイザーの従来株に対する効果は、95%だというふうに発表されていて、モデルナも大体そうです。デルタ株は、もうちょっと低いというふうに言われていますが、それでも、例えば、95であったとしても、残りの5%はうつりますし、免疫のできにくい人とかいろいろいますので、ワクチンを打ったからといって、もう大丈夫と思って油断して、マスクをしないとか、大声でしゃべるとか、飲み会で盛り上がるとか(をせずに)、用心することを忘れないで欲しいということです。
それから、在宅勤務(テレワーク)を、ぜひ、もう一度積極的に考えて欲しいと思います。今、結構10人とか20人とか感染者が出てますが、今日発表するのでちょっと例外がありますけど、大体は、大阪由来が多い。それも、初めのうちは大阪へ遊びに行った人がいましたが、最近、非常に顕著なのは、大阪に通勤してる方がうつって帰ってくるのが多い。従って、通勤をするな、仕事をするなというわけにいきませんので、最大の用心をしていただくとともに、できれば、テレワークをやっていただいた方が安全ではないかというふうに思いますので、仕事場との関係でなかなか難しいのですが、ぜひお願いしたいと思います。逆に、和歌山にある会社でも、大阪(在住)の(従業員の)方は、テレワークで家で仕事してくれよというふうに、経営者の方が言っていただいたらいいと思いますので、できるだけお願いしたいと思います。
最後に、症状が出たら、通勤通学を控えて、直ちにクリニックを受診して欲しい。これは、たび重ねて言っていますので、だんだんと効いてきて、割合、症状が出てからはすぐにクリニックなどに行っていただく人が増えてきていますが、そうでない人もいます。ちょっと心配してるのは、連休があったので、連休期間中はクリニックが休んでる場合が多いから行けなかった人が、昨日なんかいっぱい出てると思います。ものすごい重症になってるとは言いませんが、放置しておくと、本人も重症化する可能性があるし、他の人にたくさんうつしてしまうことになって、その後の、言葉が専門用語ですが、囲い込み作業、積極的疫学調査がすごく大変になります。従って、ぜひ早めに(クリニックなどへ)行って、PCRあるいは抗原検査をして、新型コロナではないかと疑って診断してもらいたいと思います。実は、昨日の例で、かなり長い間発見されなかった人がいますが、その人は早めにクリニックに行ってる。クリニックが、これは風邪ですかねと言って検査をしてくれなかったケースがあり、その後どんどん悪くなって、もう一回行ったら、やっぱそれはまずかったといって今度は検査をしてくれた。一番初めに検査をしてもらっていたら、もうちょっとその人の症状なんかも楽になるし、うつす可能性のある人も減ったのではないかと思います。そういう意味では、ぜひ、クリニックもどんどん検査をして欲しいと思います。今、結構感染が広がってる可能性があります。症状もいろんな形があり、熱が出る場合もあるし、熱があまり出ない場合もあるし、だるいだけという場合もあります。そういう意味では、ぜひ、新型コロナを疑ってクリニックに行ってもらって、「先生、新型コロナと違いますか、検査してください」と言っていただきたい。先生方も、全く気の迷いですという、明らかに診断がつく場合は当然かもしれませんが、そうでなければ、ちょっと疑って念のために調べてみようというのは、大変大事なことだというふうに思いますので、ご協力のほどお願いします。
それから、ご家庭には、県民の友と一緒、もしくは県民の友と別に、こういう紙(資料3ページ目)が全戸に配られるようにしています。これ(資料)には、オリンピックを、みんなで集まって飲みながら観戦するのは止めましょうということは書いていませんが、残りのことは全部書いていますので、こういうのを見ながら、ぜひ、安全な生活、安全な外出をして欲しいというふうに思います。
南紀熊野ジオパーク探偵団を発足します
次は、南紀熊野ジオパーク探偵団を募集いたします。探偵団というと、面白い名前ですが、少年探偵団みたいなもので、ジオパークについてのいろんな疑問を、自分で調べに行って、自分で考えて、自分で調査してというのを、若い人たちがやってみようということです。指導者に教えてもらう、先生に教えてもらう、本に書いてあるのを覚えるということだけではなく、自分で疑問に思ったりして調べることが、とても大事なことなので、それを、ジオパークを材料にしてやろうということで、ジオ大好き、あるいは自然大好きな人は、ぜひ参加して欲しいというふうに思います。
対象は、中学生と高校生です。発足式は9月11日で、資料にございますように、こんな活動もいたします。活動に際しては、今度、新しくジオパークセンターのセンター長になっていただいた、JAMSTECにこの間までいらっしゃった、東(あずま)センター長など、JAMSTECの人や、あるいはその他の専門の方が、チューター役で一緒に参加してくれますから、これはものすごく賢くなるだろうというふうに思います。
募集期間は通年ですが、本年度の活動に参加したい人については、今日から8月27日までに、メールまたはFAXで、南紀熊野ジオパークセンターまで寄せてください。
現地調査活動が、あまり(人数が)大きくなると、子供たちを、例えば、海岸っぺりなどに行きますので、ちゃんと見張ってないと危ないし、指導ができない場合もある。従って、実際に行く人数は、一ヶ所50人程度にしたいというふうに思いますが、探偵団そのものは、たくさんのメンバーがいてもいいということです。
今日から募集しますので、そういう(ジオや自然が)大好きな、高校生、中学生は、参加をしてもらいたいというふうに思います。
以上です。
質問と回答
産経:今日、ワクチン配分のことが発表されていて、国も、一部、一割の配分を止めると言ってたのを止めるという発言もありました。和歌山市が該当してたと思いますが、その影響はどのように見られていますか。
知事:そんなに多くないでしょう。一割削って、全体にまたその分だけ戻してくれるわけで、削ったところが少ししかないのですが、戻してくれます。和歌山のようなところは、差し引きプラスマイナスわずかというような感じでしょう。
実は、河野大臣に、5月に大分働きかけをしていて、その時は、接種スピードが圧倒的に早かったので、早いところが止まるのは何事だと言って、結構(ワクチンを)もらっていたので、余ってるわけではないけど、初めからの予定通り(接種を)流していくと、少し他所よりは在庫が多かった時期が、和歌山市なんかはあります。だけど、割と早いスピードでどんどん打ってますから、在庫があっという間になくなり、8月初めぐらいには底をつくことになっていた。
ですから、7月初めの段階で、(在庫が)あるではないかというのは、ちょっと変だと元々申し上げていましたが、実際に本当に遅いところと、和歌山市や和歌山県のように、本当は早いけど、今、たまたまちょっとある。要するに、(接種申し込みの)波の関係で、(在庫が)あるところと、ちゃんと区別して欲しいと思ってました。ただ、なかなかそれ(区別)は難しいのでしょう。それで、(削減数が)ごくわずかだから、まあしょうがないということでしたが、今回、カットはないようです。だけど、くれるものもたくさんガバッと足してくれなくて、人口比での基礎配分量みたいなものにややプラスするぐらいの量をくれているので、特に進捗が遅くなりそうなところには配慮して、我々は県内で配ることになります。元々、普通には配るので、エキストラで配るのは、そういうとこです。
産経:8月23日の週の分が届くと、全体の67%になり、かなりゴールが見えてくると思います。以前もお伺いしましたが、改めて、いつぐらいまでに終わらせたいというのは。
知事:ワクチンがちゃんと来れば、一部の市町村を除くと、本当に9月いっぱいぐらいで終わってしまう勢いでした。ところが、今、ほとんど終わりかけてるところも数町村出始めていますが、ワクチンが本当に来ないので、後ろへ延ばさざるを得ない状況になってます。そうすると、かなり遅くなります。今からでも、たくさん来れば元のペースに戻すことができるので、遅れは平行移動の形で取り戻せるはずです。例えば、和歌山市がこの間予約を制限しましたが、そこから2週間から3週間ぐらい経っていて、(ワクチンが来れば)制限した時に戻したら、そのぐらいの遅れで戻るはずですが、来ないから、ズルズルッと後ろに延びます。
だから、わずかな市町村を除くと、すごい早く終わりますと言ってたのが、かなり多くのところで、延ばさざるを得ないことになっていきます。
NHK:今回の感染拡大で、デルタ株の特徴といいますか怖さというところで、特に知事がお感じになってるところはありますか。
知事:やっぱり、和歌山で見ても、全国で見ても、感染しやすいんだろうというふうに思います。感染しやすいというのは、アルファ株の時も感染しやすかったけど、東京などを見てると、やっぱり今回の方がもっと感染しやすいのかなという感じがします。関西は、アルファ株もすごく感染しやすかったので、それに対する実感としての差があるかと言われたら、ちょっとよく分かりません。だけど、多分、医学的に感染しやすいと言われてるので、感染しやすいんだろうという感じはします。
重症化するかどうかについては、ひょっとしたら重症化リスクも高いのかもしれませんが、ワクチン政策があったゆえに、高齢者ないし基礎疾患がある人に、結構(ワクチンを)打ってますから、(症状が)深刻になる人が少ない。それは、ワクチンのせいなのか、デルタ株が重症化については大したことないのか、多分ワクチンのせいだと思いますが、分からない。
だから、うつりやすいことはうつりやすいが、今のところ、重症化のリスクについては顕在化していない、こんな感じでしょう。
ただ、重症化リスクも高いと言われてるんで、若い人が、ワクチンを打たなくて、そろそろ自粛疲れだと言って滅茶をやると、本当に命が危なくなる可能性もあります。和歌山は、命が危なくなるのだけは絶対に避けたいと思うので、全員入院で面倒を見ることにしてますが、一般的、オールジャパンで考えると、そういうリスクは明らかにあると思います。
NHK:先だっての4連休で、携帯電話の位置情報データだと、東京からの移動の全国的な各県のランキングで、和歌山県が良くも悪くも一番に選ばれてる状況で、そういった中でお盆を迎えるということで、空港での検査や、社会的な検査をやっていくお考えはありますか。
知事:社会的な検査は、あまり意味がないでしょう。やってもいいんですが、今、それどころではなく、一番リスクの高いところの検査に人員を集中していくのが、正しいやり方だと思います。ですから、うつってるかうつってないか分からないような人を悉皆調べていくよりは、うつってる可能性のある人を先に調べに行くのが正しいと思うので、いくらでも人員と能力に余裕があったらやってもいいけど、そこまでやることはないと思います。
それから、観光客でガバガバ(感染者が)出てるかというと、今のところ、そんな感じはない。だけど、それは分からないので、みんな用心をしながら遊んでもらいたいというふうには思います。他所から来られるのは、奨励はしませんが、あまり目くじらを立てるのもどうか。本当に危なくなってきたらやらなければいけませんが、今一番心配してるのは、むしろ、大阪との通勤者です。こっちの方が、圧倒的に数が多く出ていますから、そっちの方を先に心配しなければいけない。次に、心配なのは帰省者です。これは、ちょっと帰ってきて、どこかホテルに泊まって、ちょっと景色を見て帰るだけではなく、結構、羽目を外してくつろぐことがあります。じっくり家族とは交歓するだろうし、お友達と、ひょっとしたら飲み会かなんかするかもしれません。従って、次にリスクがあるのは、ここだと思います。
NHK:後ろのポスターにもありますが、今週から、ついに全国高校総文祭で、かなり感染対策も厳しいものが取られる中での開催となったと思いますが、高校生に向けて一言お願いします。
知事:もちろん、感染対策はしてもらわないといけないのですが、準備の段階で十分ビルトインされてます。急に決められたルールを破ってむちゃくちゃやるようなことがなければ、ちゃんと計算しているので、堂々とそれぞれの技量を発揮してもらったらいいと思います。
特に、開会式は、いろいろ凝って、高校生諸君が本当に心血を注いで、この2年ぐらい企画をしてでき上がってきたものなので、これは素晴らしいものができてます。予行演習を見た時もそう思いましたので、大変楽しみです。
個々のイベントも、あちこちで短い期間に集中してあるので、他所から高校生諸君が押し寄せてくるのは、今回はちょっと考えられませんが、せめて、全国の素晴らしい高校生の作品を、和歌山の高校生や、あるいは大人たちが鑑賞してあげたらいいと思うし、演奏者や参加者として(和歌山に)乗り込んでくる高校生については、しっかり頑張って技量を発揮してもらいたいと思います。
朝日:高齢者のワクチン接種の希望をされてる方は、7月末で全員が二回目接種を終わるということでいいですか。
知事:終わるというか、終わっていると思うべきでしょう。これは難しくて、100(%)でなければ終わりませんと言ったら、永久に終わらない。やりたくない人もいるし、医者に止められてる人もいるでしょう。だから、我々は、大体、高齢者は85ぐらいかな、全体が80ぐらいかなと思ってましたが、すでにもうそれを超えていて、もうちょっと増えるでしょう。今まで(ワクチン接種を)ちょっと躊躇してて、急にやりますという人は拒絶しないので、7月を超えますと言っても、それ(が理由)で終わりませんでしたというのとは違います。だから、予定どおり、ちゃんと7月末には全部終わってしまうと考えたらいいのではないですか。
朝日:一回目と二回目の数値に差があるのは、最初希望してなかった方がやり始めたりとか。
知事:一回目と二回目というのは。
朝日:ワクチン接種の。
知事:それは、二回目を打つタイミングが結構遅いところもあるというか、一回目を打つタイミングが遅いところもあります。ですから、7月の初めに一回目を打った人は、今日は7月終わり頃ですが、まだ二回目が終わってない人もいるかもしれません。今日ぐらいに終わってたら、計算はもうちょっと後で出てくるでしょう。
二回目を止めた人は、そんなにいないと思います。本当は、一回目と二回目の数字が同じになるのが終わりになりますが、それも、今まで、あれは危ないという人もいるから止めとこうと思ってた人が、デルタ株が流行ってきたからやっぱり打とうと急に思い始めて打つ人が出てきたら、もっと続きます。それはしょうがないのではないですか。
だから、大体の予定のイメージで、大きな波としてバーッとたくさんいる人たちの二回目が終わった時点が、高齢者の終了と考えたら一番いい。合理的だと思います。
毎日新聞に(掲載されていましたが)、和歌山市は7月末までに終わりませんと言ってしまったらしい。(和歌山市は)90%を一応目途にしていたみたいで、まだそこへ達してないから終わりませんと言っただけらしいですが、それは考え方だけど、そんなこと言ったら全部が終わりません。90と言っても、強制ではないので、そこまで来るかどうか分からないし、もう波はほとんど終わっているので、もう終わったというふうに考えてもいいのではないかというぐらいの、私は見解です。
従って、毎日新聞が間違ったわけではないのですが、ちょっと間違った情報を提供した感じはあります。