知事記者会見 令和3年2月17日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和3年2月17日 知事記者会見

令和3年2月17日 記者会見室 

「紀の国わかやま文化祭2021」PR動画リレー公開!

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 今日は発表事項が三つですが、まず、紀の国わかやま文化祭2021です。だんだんと、いろんな準備も整ってきており楽しみですが、ついにPR動画の第1号ができました。ちょっと皆さんにお目にかけたいと思います。どうぞ。
 

   (PR動画を上映)
 

 ということで、第1号ができて公開です。どうやったら見られますか。
 

総務企画課長:文化祭のホームページや県の公式YouTubeで見られます。
 

 そこで見られます。お手元に資料がありますが、二つ目は、「盛り上げ隊」が各地の文化の魅力を紹介することになっています。2月24日に公開予定です。その次が、スペシャルインフルエンサーである「本谷紗己」さんが、文化関係団体と一緒に文化体験を行って紹介するのが、3月3日に出てきます。それから、もう1人のインフルエンサーの「中島由貴」さんが、桜文鳥「ちゅんちゅん」と一緒に、文化祭の内容を紹介してくれる、これが3月10日に出てきます。

 続々とできますので、皆さん楽しみながら、秋の、紀の国わかやま文化祭を楽しみにして欲しいというふうに思っています。

和歌山県北部の地震と福島県沖の地震について

PDF形式を開きます資料2(PDF形式 479キロバイト)

 二つ目は地震関係で、中間報告ですが、皆さんに報告しておきます。2月15日の昼ぐらいに、和歌山県北部、ちょうど和歌山市の下ぐらいの結構浅いところで地震が起こりました。その後も群発というか余震みたいなものが続いていますが、一番大きかったのは、2月15日の1時28分、マグニチュード4.1です。それで、人的被害がなくて良かったというふうに思っていますが、市役所で(市議会が)全員協議会をやってる時に、照明のカバーが壊れて上からバラバラと落ちてきたのが、ちょっと何となく映像的には面白い形になったようですが、怪我人がなくて良かったというふうに思います。他にも、灯籠が倒れたりというのが一部ありますが、そんなに被害はありませんでした。小さい地震だったので、直下型で横揺れもほとんどない。ただ、直下型の大きいものが来ると本当に危ないので、後で申し上げますが、住宅の耐震なんかはちゃんとしておかないといけないというふうに思います。

 それから、福島県沖の地震は結構大きい地震で、マグニチュードも7.3です。和歌山の直下型に比べると圧倒的に大きい地震ですが、これは海洋性の地震で、震源地は福島県の沖で、結構深かったようです。宮城県、福島県が中心になって震度6強という、これはかなり大きな地震になると思いますが、そういうふうになりました。これも、あちこちで被害が大変出ていますが、亡くなった方がいなかったのが良かったというふうに思います。

 この亡くなった方がいなかったのは、例えば、がけ崩れですごいのがありましたが、自動車が走ってる時にちょうどその下にいたら、人が亡くなっているのではないかというレベルだと思いますが、それは運が良かったということで、良かったと思います。ただ、もっと顕著だったのは、人が住んでいて潰れた家がほとんどなかったことで、これがやっぱり人的被害で亡くなった方が出なかった理由ではないかと思います。なぜかと言っていろいろ議論されていますが、その内の一つが、やっぱり住宅の耐震化が進んでいることが大きかったのではないかというふうに思います。

 それで、次のページを見ていただきますと、住宅の耐震化状況の全国調査です。宮城県は、耐震化ができているお家が91.1%で、全国で3位です。福島県は、それよりちょっと落ちますが、84.1%です。和歌山県は、大変低く81.0%です。考えてみたら、(他の低い県の)島根とか秋田とか山形とか山口とか鳥取は、日本海側です。そこは、直下型はいっぱい起こりますが、南海トラフの巨大地震とかが考えられないところで、そういう意味では、地震リスクは和歌山に比べ圧倒的に小さいところです。和歌山のように、圧倒的に地震リスクの大きいところが81%というのは、とても良くないことだというふうに思います。

 そこで、あの(福島県沖の)地震で、あれだけすごいのが起きても家が潰れなかったのは大変大きいことで、ぜひ県民の皆さんに、この機会だから、お家の耐震をしてもらいたい。和歌山県は、公的機関の耐震はどんどん進んでいて、100とは言いませんがかなり満足する水準まで、学校や市役所や役場とかは、結構いい線までいっています。役場でちょっとできていないところもまだありますが、あそこへ移転して強固な物を作るとか、高台移転するとか、それぞれ目途が立ちつつあります。問題はやっぱり住宅で、住宅について、ぜひ皆さん、耐震をして欲しいというふうに思います。

 これは、(耐震を)やろうと思うと切りがない、要するに、入念かつ豪華に贅沢にというと、ものすごくお金がかかります。あるいは建替えようと思うとお金がかかる。だけど、とりあえず命だけは助かろうということであれば、そんなにお金がかからなくても、できないことはないと思います。

 和歌山県は、ずっと耐震強化のための助成金を作っていました。私の大ざっぱな分析で間違っているかもしれませんが、大体、県レベルでここまでやっているのは、静岡県と和歌山県ぐらいではないかと思います。前の表(資料2の3枚目)を見ていただくと、静岡県は、かなり上の方になっている。つまり、こういうの(助成金など)を使って、どんどん家を強固にして死なないようにしているということだと思いますが、和歌山県は進んでいないので、これはいけないということで、県民の皆さんにぜひやって欲しいというふうに思っています。

 そうは言っても、自己負担があるので嫌だという人がいます。上手くやりますと、自己負担ゼロで、できないことはないというのが結構あります。この際だからものすごく豪華にするのであれば、お金はいっぱいかかりますが、とりあえず命だけ助かるようにしておこうということであれば、ここ(資料2の4枚目)にあるように、工事のみの場合は最大101万9千円まで、自己負担なしで補助でできる(自己負担なしは誤りで、正しくは自己負担があります)。それから、ちょっと前に拡充しましたが、設計と工事をセットで行った場合は、最大116万6千円まで補助ができて、この時は(一定まで)自己負担がありません。こういうようなこともあるので、やってみようという方は、ぜひやって欲しいというふうに思います。

 それから、来年度から(の施策で)、今、議会に出していますが、今までは、建替えは現地で建替えてもらわないといけない。なぜなら、他所で(建てる)のは、単に家の新築ではないかという議論があるので、耐震のための建替えですと言うなら、同じところで建替えてくださいというのが縛りになっていました。ところが、そうすると、避難(を)困難(にしている住宅の倒壊)が解消されたとしても、津波が来るところだと、そこで建替えるのも(問題がある)と。どうせ建替えるのだったら、ちょっと高台などで建替えさせてくださいという話は悪いことではないので、避難困難地域における耐震性を有しない住宅を除去し、地域外へ住替えを行う場合は、除去費用や建替費用を補助対象に追加しました。除去・建替の場合、最大168万5千円まで補助できることになりましたので、どうせここで建替えてもという人は、こういうのを使ってやってもらいたいということです。

 それから、家まで直すのは大変だから、もう少し簡単に命だけ助かる方法がないかというのがあります。それは、和歌山県も制度化していて、耐震ベットです。ベッドの上を枠で囲って、その型の中は潰れないようにするのがあります。それから、耐震シェルターです。例えば、寝室なんかを枠で囲っておいて、他のところがちょっと危なくても、そこだけはグシャッといかないように止めるのもあります。ちょっとガタガタしますがそういうやり方もあり、耐震ベットも耐震シェルターも設置費用の3分の2、最大26万6千円まで補助ができます。

 それから、家具固定、ブロック塀の安全対策です。大阪で地震があってから、後者はずいぶん進みましたが、それでもまだまだのところもあり、住宅における家具固定なんかはぜひやっておかないといけない。阪神淡路大震災の時の経験だと、専門家が言っていますが、ちょっと低いところにあるものは大丈夫だろうけど、目の高さ以上の重い家具はとても危なくて、飛んできて命をとられる可能性があると言ってました。だから、例えば、大型の冷蔵庫や巨大な本箱などは、ちゃんと転けないようにしておくために、家具固定が必要だろうということで、ぜひ、地震に備えて欲しい。

 我々は、東日本大震災の時に津波がものすごく頭に焼きついたのですが、例えば、和歌山で起こると、津波の前に多分お家がバタバタ潰れる。なぜかというと、南海トラフ自身が紀伊半島にものすごく接近していて、ここが東北と違います。そうすると、このあいだの地震は小さいのですが、ああいう直下型の地震のようなイメージの地震になり、阪神淡路がそうです。そうすると、縦揺れがまずバーンと来て、それで若干横揺れが加わってくるから、ちゃんと耐震ができてないと、家が飛び上がってグチャッと落ちた時にバーンと潰れるということが、ものすごく考えられます。従って、ぜひ、東北よりもっと危ないと考えて家の耐震をやっておいてもらわないと、津波の前に人が死んでしまうのが、和歌山の最大のリスクです。

 そういうことで、皆さんよろしくお願いしますと、メディアの方もいっぱい書きまくったり、報道したりして欲しいというふうに思います。大変大変ということです。

県内の新型コロナウイルス感染動向及び県民の皆様へのお願い

PDF形式を開きます資料3(PDF形式 626キロバイト)

 コロナの話を復習的にさせていただきますと、少し(感染者が)減ってきました。減ってきたと言っていたら、済生会和歌山病院でクラスターが起きたので、また10人を超えるような形になりましたが、囲い込みがだんだん成功してきて、減ってきたというふうに思います。

 ちょっと前に、済生会和歌山病院もそうですが、病院あるいは福祉施設のクラスターが起こりました。そういうことで、2枚目を見ていただくと、高齢者の罹患率がちょっと高くなっています。この方々は、重症化リスクがとても高く、亡くなる方も最近はほとんどこういう方です。従って、やっぱりちょっと注意しないといけないので、先週申し上げたと思いますが、補正予算もお願いして、今、大きな病院にはPCR検査装置を入れていますが、それ以外のところにも遺伝子検査装置を入れてもらう。それも一応担当の人が触らないといけないので、もっと簡単にできるのは抗原検査です。抗原検査は装置が必要なくキットだけあればいいので、抗原検査キットを結構たくさん買って、福祉施設も含めて配っておきます。そうすると、新しく来た人、あるいはちょっとあれっと思うような人がいたら検査してもらって、抗原が陽性になると「大変、大変」といって保健所にご連絡いただくことで、病院や福祉施設に入り込んでクラスターになることを防いでいこうと今考えています。そんな話が、実例のところに四つぐらい載っています。

 感染状況のステージは、すべてステージ2、あるいは無しというのはステージ1かもしれませんが、ステージ2以下です。

 県民の皆様へのお願いは、皆さん結構誤解している向きがあり、正確に読んでいただきたいというふうに思います。誤解は、不要不急の外出は一切駄目とか、私が言ったとか、そんなことは言っていません。これは、健康推進課長などが必死になって頑張ってくれていて、県庁を頂点とする保健医療行政、保健所のネットワーク、病院、こういう人たちが必死になって頑張っているから、経済と生活を壊さないために、あんまり制限的なことはしないというふうにずっと言ってきました。そういう意味で、少なくともここに書いていることだけ守ってください。自発的にいろんなことに気を付けられるのは自由ですが、我々としては、特にお願いをするのはその程度です。それから、例えば、感染地域の人を差別するとか、反感を持つとかはちょっと抑えて、テクニックで感染防止をしていきましょうということです。

 そういうことで、ここに書いていることを、ぜひ、皆さんいつも読んで欲しいのでよろしくお願いしますということですが、最近、どこかの新聞に載っていましたが、和歌山から緊急事態宣言が出ている大阪に、結構たくさんの人が行っている。スマホの位置情報で分かるらしいのですが、ちょっと前の休日にたくさんの人が出かけて、20%も増えたという話がありました。それは本当かと思って見てみると、多分スマホ情報の統計は間違ってないだろうと思います。電車を見ると、ほとんど乗客は増えてないから、あり得るとすると、自動車で出かけたかなというふうに思います。たまたま、大阪の南の方に大きなショッピングセンターがありますが、そういうところのナンバーなどを解析すると、結構増えています。ですから、買い物をするなとは言っていないのですが、ことさら緊急事態宣言区域に、不要不急の外出、往来は避けてくださいと言っているのだから、買い物をするのだったら、今回は和歌山の中でやろうというぐらいは考えて欲しいなあというふうに、私は思っています。特に、ついでにご飯を食べていくかと言ってそこで食べると、二つ目のお願いである、特に感染が拡大してる地域に出かけての会食はちょっと止めてくださいと言っているのに触れてきます。こういうことから感染が持ち込まれることが圧倒的に多いので、ぜひ皆さんよろしくお願いしたいと思います。

 それから、これは前回言いましたが、もう1回つけています。第三波を踏まえた対応策の追加で、これはすべて県議会で通らないと駄目ですが、一つは、さっきちょっと言いました検査体制の強化で、医療機関等への抗原検査キットの配付や、環境衛生研究センターへのゲノム解析機器の導入をやりたいと思っています。二つ目は、飲食関係、旅行業関係、宿泊、そういうところが、特に緊急事態宣言が、11(都府県)ぐらいになったあたりから猛烈にこの辺にプレッシャーが来て、業績が悪くなっており、特に業績が悪くなってる人に対しては、給付金を県単独で出そうというふうに思っています。地域交通はずっと悪いので、いろいろ工夫しながら、それぞれの業績悪化に比例するような形で、給付金を出そうというふうに考えています。あと、ちょこちょこついてる(資料)は、この間ご説明したとおりです。

 ワクチンについては、今、皆さんに発表するような話はありません。この間発表させていただいた流れに沿って、今、着々と各医療圏で準備が始まっています。3月中旬ぐらいからですが、約3万人ぐらいいる医療関係者の接種を、県庁が中心になってアレンジして行います。4月になってから65歳以上の高齢者の接種が始まる。これは、実施主体が市町村なので、市町村が一生懸命、今、準備しています。県庁は、アドバイスをしながら、ちゃんと全体が上手くいっているか見ている状況です。着々と準備が進んでいるので、皆さん、安心して、ぜひ(ワクチン接種を)受けてください。

 以上です。

質問と回答

時事:住宅の耐震化についてですが、静岡県と和歌山県は、割と高水準の補助金を出しているというお話でしたが、それにもかかわらず、全国平均を下回るような耐震化になっている。その原因は、どういったところにあるとお考えですか。

知事:どうですかね。現象しか言えないので、一人一人の心の中まで分かりませんが、やっぱりそれ(耐震化しないこと)は止めてください。やっぱり自分も命を助けようとしてくれないと、どうしようもない。実際にバーンと起こった時は、本当にみんな泣くわけで、命がなくなった方は、それで人生が終わってしまうので、やっぱり何とかしてくださいというふうに思います。ぜひ分析でもして、記事にしてみてください。

読売:耐震化のことですが、県が定めている耐震化の目標値や、知事のお考えとして何年後に何%ぐらいまで高めて欲しいとか、そういう考えはいかがですか。

知事:目標を言えば、瞬時に100%ですが、そうはいきません。その中間のことについて、「ノルマ何とか」とか「目標何とか」とか、そんなこと言ってもあまりしょうがない。目標を言えば瞬時に100%で、そうでないと安心できない。命がなくなる人は、他の人たちが何%達成されていても、その人自身の問題です。その人が、自分の家の耐震が悪くて、グチャッと潰れてしまって死んでしまったら、それはもう人生のすべてです。だから、大事なことに対しては、行動で防ぐようにして欲しいと思います。

朝日:地震と新型コロナ対策のことですが、コロナワクチンはかなり低温で保存しないといけないと思います。地震による停電などによって、保存状態に影響が出る可能性も無きにしも非ずかと思いますが、そのあたり、県としてどのようなアドバイスやどんな対策を考えていますか。

知事:あんまり細かいことを言うと、細かいことにばっかり頭がいって、まともなことを考えなくなる可能性があるから、停電したら、非常電源でもつけてやるぐらいしか考えられなのではないですか。従って、ちゃんと対象者に申込書が行くか、やることになっているのがどこかで空白地帯がないか、ということを市町村も考えてもらったらいい。和歌山県も、組織化されていないお医者さんや歯医者さんなどは、団体に頼ってちゃんとやってくださいというわけにはいかないので、県庁自身が目を光らせて、「この人はあそこ」、「ここはこう」とやらないといけない。そういうことをやるのが、一番大事なことではないですか。

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